今週の絵手紙第32週
「蘭」
「春山古仏心を吐く」
綺麗な蘭の鉢植えを頂きました。
題する文字は、寺庭さんの好きな禅語です。
漢字からして、なんとなく綺麗な事を謳った事は分かりますが、
最後の「春の山が古い仏の心を吐いている」というのが引っ掛かりますね。
中国北宋時代の蘇東坡(蘇軾)は自身の悟りの境地を
「渓流を流れる水の音が仏の声に聴こえ、見渡す山々がそのまま仏に見える」
と詩にしたためました。
古仏心とは、お釈迦様以来、お悟りを開いた方々が、真の仏をありのままに見たり聞いたりした境涯でしょう。
色付き始めた春の山のように見事な蘭、まさに真の仏の姿です。