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山門庫裡改修記録9

瓦工事

今回瓦をご担当いただくのは早田久善氏と藤田拓人氏

使用する瓦はこのように、すべて擦り合わせを施す。地道で根気のいる作業。

こちらは熨斗瓦の反りを数値化しているところ。反りの具合によって使うところを決めていく
壁に使う目板瓦もすべて擦り合わせる
鬼瓦は姫路の安川製瓦店 鳴瀬遡雄氏によるもの。長勝寺の旧山門の鬼の顔をそのまま使った。
グラインダーで微調整。擦っては合わせの繰り返しで、隙間の無い緻密な作品に仕上がってゆく
熨斗の 上下に薄い板を挟んで作るわずかな隙間は「目透かし」と呼ばれる工法。 美的な意味と、水切れを良くする意味があるそうだ。目透かしの幅を多くとることで棟の曲線を出すことは簡単だが、ここでは熨斗瓦に端にいくほど角度を付けることにより、目透かしの幅は一定なのに曲線を描くという難しい作業。

棟が完成したところ。
目板瓦を施工中。至近距離で見られるため、仕上がりには特に気を使われたそうだ。
こちらにも目透かしを入れている。
壁は漆喰仕上げ

山門庫裡改修記録8

立柱 上棟

袖壁の透かしは波欄間。波の上下でアールが異なる。屋根は大和張り。
目には見えないが、支える腕木は柱内部で込栓の力を最大限発揮できるように特殊な構造になっている。
袖壁に使用する目板瓦は特注の尺三寸
柱はチェーンブロックを使って丁寧に立てる。
この日の為に事前に柱を仮立てして寸法が正確なことを確認済み。柱形状は胴張。
貫とホゾの構造に注目下さい。貫は先端に向かってやや細い。社寺建築においてクサビは両側から入れているが、衞藤さんの発案で、今回は一方から固める。内部でがっちり組み合わされ、従来多く見られた、クサビの抜けようがない。
このように精巧で計算され尽くした加工は他に例を見ないであろう。
棟上の朝。
3本の太瓶束は仏法僧の三宝を表す。枡はマキの木。
7月30日棟が上がったところ。天候快晴。強い日差しの照り付ける中での作業。
桔木は束、野棟木、母屋と組み合わせる。先端は茅負を貫通し、込栓で直接連結する独自手法。
棟から軒までを従来より強固に結合できる。尚、桔木を入れなくても垂木だけで充分耐える構造になっている。天井板は杉の一枚板を横に使用。見上げた時の木目の美しさが冴える。
破風板の内側に控え破風を採用して2重構造に。従来の社寺建築には無い合理的発想。破風板は20年以上寝かせたカヤの木を使用。カヤ独特の芳香が芳しい。
雨に見舞われずに棟上げを終えられた。数日後、東の空にかかった虹。

山門・庫裡改修記録7

石工事

石工事を担当していただくのは 藤原庭園工房 庭師 藤原伸吉 さん
石は京都で何百年と使われてきたものです。
機械の無い昔の物なので、水平でないのが当たり前。
ワイヤーで吊ってすり合わせます。
石の色柄と目地が重複しないように考慮し、削って合わせての繰り返し
最後の面取りは機械では出来ないので全て手作業。
写真ではわかりませんが、ただ単に叩くのではなく、欠かさないためのコツがあるそうです。
手前と向こうで約12cmの高低差。
直線的に上がっていくのではなく、緩やかな弧を描いています。
遂に完成。
四隅に重きを置き、 深めの目地で個々の石を引き立たせています。

藤原さんの師、故 山口正義氏の教えを受け継いだ作品。