今週の絵手紙

今週の絵手紙第43週

福岡と大分両県にかけて水害が発生し、今日は東北で水害が発生しました。

痛ましく思います。亡くなられた方々に冥福を祈り、被害に遭われた方に心よりお見舞い申し上げます。

梅雨が明けて、厳しい暑さが続くようになりました。

しかし、その晴れ間に無常の有様をかみしめる 今日この頃です。

観音堂内装

観音堂内部

漆喰壁に床は敷瓦です。

正面丸柱と左右の建具の材料は実は同じケヤキの木から取られたものです。

丸柱を作る時に建具用に製材されました。

ケヤキの建具という事もあり、かなり重厚です。

廻りはクワです。

敷瓦の四半敷きです。

黒っぽく見えるのは、食用油を塗った為です。

何週間かかけて塗りましたが、ペンキ用のローラーを使った為、結構簡単な作業です。

4回重ね塗りしてようやくこの色になりました。

観音堂 外装

軒瓦の形、こんなの初めて見た!と思いませんでしたか?

丸栄陶業、栄四郎瓦の「州浜」という新しいデザインです。

寺院などの伝統的な建築に用いられる事は珍しいと思います。

単に伝統を踏襲するだけでは、伝統を守った事にはならないとの思いから、

今後何百年と続く観音堂を未来の人が目にしたときの事を想像して選定しました。

 

この写真はまだ作業中ですが、正面の外装はヒノキです。

外部側面の壁は漆喰です。近くで見ると鏡のように反射しています。

また、チリ廻りと言って、壁際の美しさが際立っています。

三川は風雨が強く、側面下部は雨に打たれやすいため、特に耐久性を重視しています。

この板壁の厚みは約1センチ以上あります。また、棹の部分も単純に釘で張っただけではなく、頑丈にはめ込んでいます。

足場が取れて全体像が見えました。

正面の飾りは昔の観音堂そのままを忠実に再現しています。

木材はタイヒ(台湾ヒノキ)です。

今週の絵手紙

今週の絵手紙第37週

ホタル自体が珍しい時代ですので、ホタルブクロに本物のホタルを入れて遊んだ方は、今の世ではそんなに居られないと思います。

大分では高校の時に横尾地区で見たのが最後でしたでしょうか。今はマンションが建設されてもう見ることができません。

 

ところで、絵手紙にある「謙虚」という言葉を辞書で引くと

”控えめ、思いあがらない、素直な態度

という意味のようです。

 

「謙虚、謙虚」と口ずさむと・・高慢な思い出を色々反省するこの頃です。

観音堂 内装

観音さまの真上の格天井です。格はヒノキ、面は樹齢500年以上の米杉です

裏面は割れないように釘ではなく木材で固定されていきます

3面が完成しました

正面のケヤキ板張りです。ケヤキの柾目を使用していますが、なかなかこんな材料にはお目に掛かれません。あるようで無い逸材です

正面の丸柱に光付けをしています

削ってははめ込み、微妙な調整が続き、

このように丸柱を傷つけることなく、ぴったりと丸柱に沿ってはめ込んでいきます。

お堂周囲にヒノキのラス板がはめ込まれます。下地材に使うのは勿体ないくらい良いヒノキです。

釘は耐久性を考慮して、すべてステンレスを使用しています。

こちらは脇仏壇の光付け作業です

今回床板に使われたのはトガという針葉樹です。全て1本の木から製材されています。

仏壇のケヤキの光沢。鏡のようです。

床板、床板はアリを切り、全て樫でがっちり固定されています。

今ではなかなか見ることのできない技です。

観音堂屋根葺き~天井

瓦屋さんの作業はものすごく早いです。

皆様にご寄進いただいた瓦も上に載せられていきます。

ルーフィングを敷いてからあっという間の完成です。寒い中有り難うございました。

竹竿にカメラをくくってドローンまがいのワンショット。

屋根工事と同時進行で格天井(ごうてんじょう)の制作も進んでいました。

専用の足場を組んでから1mmもずれてはならない緊張の作業です。

材質は格は吉野檜、面は秋田杉です。

そして、絵馬がはめ込まれました。

旧観音堂の絵馬を京都の絵師さんに再現していただきました。

見上げると鮮やかな色彩が現れます。

天井の裏側はこんな感じになっています。

人が歩いてもビクともしない頑丈な天井です。

今週の絵手紙

今週の絵手紙第29週

Aさんから沢山の野菜と一緒に美味しいたくわん(たくあん)を頂きました。

頂戴したその晩は、深夜まで絵手紙を描いたそうです。

何枚も描き直した結果が今週の絵手紙となりました。

お味もそうですが、絵もなかなかの出来ではないでしょうか?Aさんの真心も現れているようです。

今週の絵手紙

今週の絵手紙第28週

梅の花を見ると、思わず香りを嗅ぎに近づいてしましますね。

「梅 雪に和して香ばし」

大変綺麗な情景です。梅、雪、そして香りが一体となって眼前に現れました。

視覚、嗅覚が一つになり、聴覚や触覚はどこか遠くに行ってしまった。

梅との無心の対話です。

梅が感動となってそこに現れたという句でしょうか。

観音堂棟上げ2

桔木や母屋が入りました

化粧垂木が据えられていきます。

何本かは力垂木です。桁に込み栓でがっちり固定されています。

隅棟が入ると形がはっきりしますね。

野地垂木が入りました

野地板が貼られて、屋根の形が完成しました

下から見上げるとこんな感じです。すべてヒノキで出来ています。

天井が入るとこの小屋裏は見れませんが、代わりに絵天井がお目見えします。

観音堂棟上げ

棟上げに向けて観音堂の工事が始まりました。

 

柱に使われる吉野ヒノキです。

写真では分かりづらいですが鉋(かんな)をかけた表面が鏡のように光っています。

クレーンを使って柱を立てていきます。

柱貫、台輪、組物、桁(けた)が入ったところです

ヒノキの梁が渡されました。

隅木が入ると全体がだんだん見えてきます。

真柱が立てられ、いよいよ棟上げです。