こんばんは。
最近雨続きで、桜もすっかり散ってしまったようです。来年も同じ桜の花が咲くでしょうが、それを見る私は今よりも少しは向上していたいと願うこの頃です。
さて、今日は近くに用事があったので、衞藤建築さんの作業場にお邪魔してみました。
ちょうど天井板に鉋(かんな)をかけておられました。
厚み約1センチの秋田杉です。赤みの強い吉野杉に比べてやや灰色掛かった、透き通るような清々しい色をしています。かなりつやつやと光沢を放っていましたが、まだ仕上げの鉋をかける前の段階だそうです。仕上げが終わると、下の図のように裏面に蟻を切り補強をします。
旧観音堂の天井板は「栴檀」という木材で出来ていました。あまり頑丈な材質ではなく、木目がケヤキに似ているため、ケヤキの代用品として使用されてきたようです。下から見上げるとそんなに目立ちませんが、かなり亀裂や絵の具の剥落が進んでいました。(写真は白象の図)
板が出来上がったら、京都の専門の絵師さんに昔と同じ構図を再現してもらいます。
昔、掃除をしていた時、ゴローンと横になって天井を見上げ、一つ一つ、隣り隣りの絵を眺めていました。手前味噌のようですが、不思議と飽きないのです。
他にはない個性豊かな絵馬。
観音堂を訪れた人々を魅了してきた天井絵馬は新しく生まれ変わろうとしています。
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