立柱 上棟
カテゴリーアーカイブ: 山門・庫裡改修
山門・庫裡改修記録7
石工事
山門・庫裡改修記録6
庫裡屋根完成
庫裡の屋根が完成しました。長年の懸念であった雨漏りが解決し、災害に対しても強い庫裡に生まれ変わりました。文久元年の創建から160年振りの大改修でしたが、これによって更にもう100年はもってくれるでしょう。
山門・庫裡改修記録5
庫裡の屋根はまず下屋根から改修に取り掛かり、小屋裏の養生をしてから本体にかかりました。
山門庫裡改修記録4
山門解体2
山門庫裡改修記録3
山門解体1
庫裡の屋根を解体するには、大型クレーンが進入できる入り口と、クレーンが耐えられる作業半径内に廃材を積み込むトラックが入れることが条件となります。
今回は、道路沿いのブロック塀の一部を解体してクレーンが入れる場所を確保し、山門のあった場所を廃材積み込みのトラック待機所としました。
山門の解体前に、豊後大野市の新福寺さんにお願いして金神除け祈祷をしました。
丁寧に手壊しで解体を進めました
山門庫裡改修記録2
改修前の写真
深刻な状況がお分かり頂けるかと思います。このような状態でも粘り強く耐えてくれるのが昔ながらの木造の良いところではないでしょうか。また、今回の改修によって、瓦と土の重量を1/3程度にし、今後段階的に補強を加えることで、飛躍的に建物の寿命を延ばせます。
工事していただく衞藤建築さんによると、全体的に傷んではいましたが、小屋組みはしっかりしたものだそうです。今後、新しい隅木や垂木、補強部材を入れることで、構造的に、さらに頑丈になります。 と、簡単に言っていますが、実際はたいへん難しい工事です。開けてみないと傷みの状態はわかりませんし、傷みに応じた補修をしなければなりません。それに立ち向かう技術力と労力、手間がかかります。 普通の大工さんにはこのような工事はできません。
山門庫裡改修記録1
はじめに
長勝寺の庫裏は約160年前に建てられたものです。幾度となく補修を重ねて今日まで大切にしてきました。最近、雨漏りが酷くなったので心配していたのですが、梅雨のある日、ポタポタと雫の落ちるのに混ざってパラパラ…パラパラと妙な音がしていました。今思えば前兆だったのですが、気づいた時には、大きな土の塊が床の間に落ちていました。
確認の為に小屋裏(屋根裏)に上がったところ、床の間に落ちたのは瓦の下地の土で、それを支える竹や棟木が雨漏りで腐って支えきれなくなっていました。これは大変だと、すぐに大工さんに見てもらったのですが、もう屋根としての限界を通り越しており、応急処置で対応できる状態ではなく、放置していると更に被害が及ぶとの見解でした。緊急性が高いと判断し、総代会に諮って庫裡屋根の緊急改修を決定しました。
折しも山門の改修を決めたところで、難しい予算編成を余儀なくされましたが、総代さんの助言もいただき、元々あった晋山式予算の残金に涅槃堂会計からの借入、そして住職からの志納で賄うこととします。
庫裡の瓦を撤去するためには大型クレーンを入れ、その廃棄物をトラックに載せる広い場所が 必要となります。 元々改修する予定だった山門の空き地をトラックの駐車に使い、山門と庫裡を一体改修することで、作業の効率化を図りました。
大まかな工程
・庫裡、下屋根の足場設置、下屋根の撤去、下屋根改修
・山門、足場設置、瓦撤去、木部手こわし解体
・山門、基礎解体。植木、石、ブロック壁の一部撤去
・落下防止の為、小屋裏の養生
・庫裡、大屋根の足場設置、瓦、瓦下地の撤去
・庫裡、垂木新設、隅木交換、各所補強、天井裏掃除
・庫裡瓦施工、雨樋施工、足場解体
・山門建設、植栽
・完了
次回以降、画像を用いながら順次公開の予定です。