山門庫裡改修記録2

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改修前の写真

深刻な状況がお分かり頂けるかと思います。このような状態でも粘り強く耐えてくれるのが昔ながらの木造の良いところではないでしょうか。また、今回の改修によって、瓦と土の重量を1/3程度にし、今後段階的に補強を加えることで、飛躍的に建物の寿命を延ばせます。

最上部より東側を望む 上から見下ろすと断崖絶壁で足がすくむ
庫裡北面 下屋根の瓦をはがし始めたところ
下から眺めただけでは分からないが、水平に見ると屈曲がよくわかる
このゆがみは創建時からのものだった
軒先 一番痛みが激しい部分
下屋根は重さで茅負が傾いていた
庫裡棟木の中央部 雨漏りで腐朽が進み、土を支えていた竹や葦が、一部土と共に剥落している
竹が落ちて土があらわになっている 雨の日の撮影だったので雨がしみている様子が見て取れる
近代に補修した箇所 下から見るとそうでもないが、上面は雨漏りで朽ちていた

工事していただく衞藤建築さんによると、全体的に傷んではいましたが、小屋組みはしっかりしたものだそうです。今後、新しい隅木や垂木、補強部材を入れることで、構造的に、さらに頑丈になります。 と、簡単に言っていますが、実際はたいへん難しい工事です。開けてみないと傷みの状態はわかりませんし、傷みに応じた補修をしなければなりません。それに立ち向かう技術力と労力、手間がかかります。 普通の大工さんにはこのような工事はできません。

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