今週の絵手紙 第36週目

最近、空高く泳ぐ鯉のぼりを見ることが減りました。

住宅事情や少子化など、色々な原因があるのでしょうが、少しさみしいですね。

絵手紙の鯉のぼりは随分変わった形ですが、それもそのはず。

実は姪っ子(寺庭からすると孫)が保育園で作ってきたものを模写しました。

 

仏教も儀式だらけですが、仏教だけに限らず、鯉のぼりや節句の祝いなど、儀式が簡略されて減る時代です。

 

儀式というと、一見意味の無いような事をおっしゃるニヒリズムな方もおられます。

しかし、儀式を通してしか得る事の出来ない規律や、肌身に感じる人間味、智慧があるのではないでしょうか。

 

儀式は知らず知らずの内に、人の心を豊かに、そして深くはぐくむものです。

意味は判らずとも、型にしっかりと自分をはめる事によって、いにしえ先人の智慧を頂くのです。

 

あなたの周りにも消えていった儀式がありませんか?

 

今週の絵手紙

今週の絵手紙第35週目

日を追うごとに新緑が鮮やかに映える日々です。

もみじの若葉が小さな花と共に、柔らかな風に揺れていました。

日々新たに

今という一瞬は今が過ぎれば今でなくなります。常に新たな今を過ごしています。

今、ここを大切に生きたいものです。

 

最近、北朝鮮とアメリカの緊張が高まっています。仮に戦争状態になれば、多くの人が様々な被害を被るでしょう。

ここで気を付けなければならないのは、自衛隊や同盟国、日本政府は、日本という国家を守っても一個人、一家庭までは守ってはくれないということではないでしょうか。誰かが守ってくれるから大丈夫。と呑気に構えるのは非現実的です。

誰しもいざという時には、自分の身は自分で守らなければなりません。また、守り切れなくなった時(死を覚悟する時)にも、今という一瞬を最後まで真剣に生きる事が肝要ではないでしょうか。

 

庭先のもみじ葉はあと半年もすれば散りゆく定めですが、それでも今という一瞬を真剣に生きています。

今週の絵手紙

今週の絵手紙第34週

博多の仙厓さんは江戸時代の有名な禅僧です。

私の苗字「香泉」も実は仙厓さんに由来するのですが、その話はまたの機会に。

知ってか知らでか、寺庭さん恐れ多くも仙厓さんの柳の詩を載せています。

 

肉体と精神が一致する(身心一如)

私と私の周りの環境が一体(人境一如)

私も他人も皆大切な存在(自他一如)

 

仙厓さんに直接聞いたわけではありませんが、この詩は一如という事をを表しているように思います。別の言い方で不二とも言います。

嫌だとか我慢できないという心境の起こった時、その多くはこの一如の世界から分け隔てられた世界にいる時ではないでしょうか。

あらがう事をやめたとき、熱い湯を置いておくと自然に冷めるように、強風にも文句言わずに、揺れる柳の心が自然と現れるのでしょう。

今週の絵手紙

今週の絵手紙第33週

村上水軍、本因坊、しまなみ海道、そしてはっさく誕生の地。

 

このキーワードで因島を思い浮かべたあなたはかなりの瀬戸内通ですね!

因島は前の和尚さんが生まれた島です。故郷からはっさくが届きました。

春に島を訪れると、みかんの花の香りが島中を覆います。

因島のはっさくは日本一。とても甘く、上品な香りです。

今週の絵手紙

今週の絵手紙第32週

「蘭」

「春山古仏心を吐く」

綺麗な蘭の鉢植えを頂きました。

題する文字は、寺庭さんの好きな禅語です。

漢字からして、なんとなく綺麗な事を謳った事は分かりますが、

最後の「春の山が古い仏の心を吐いている」というのが引っ掛かりますね。

中国北宋時代の蘇東坡(蘇軾)は自身の悟りの境地を

「渓流を流れる水の音が仏の声に聴こえ、見渡す山々がそのまま仏に見える」

と詩にしたためました。

古仏心とは、お釈迦様以来、お悟りを開いた方々が、真の仏をありのままに見たり聞いたりした境涯でしょう。

 

色付き始めた春の山のように見事な蘭、まさに真の仏の姿です。

 

 

 

今週の絵手紙

今週の絵手紙第31週目

先月28日に祐山和尚の一周忌を行いました。

今日は祥月命日。一年前の今朝亡くなりました。

昨日の事のようにも思いますし、遥か昔の事のようにも思います。

ある方から

 

春風や 忽(たちま)ち 友の 一周忌

 

という俳句を頂きました。

寺庭さんが墓前にお供えした花に句を添えて、今週の絵手紙をお送りします。


絵手紙は一周忌準備の為、しばらくお休みを頂いておりました。

観音堂 内装

観音さまの真上の格天井です。格はヒノキ、面は樹齢500年以上の米杉です

裏面は割れないように釘ではなく木材で固定されていきます

3面が完成しました

正面のケヤキ板張りです。ケヤキの柾目を使用していますが、なかなかこんな材料にはお目に掛かれません。あるようで無い逸材です

正面の丸柱に光付けをしています

削ってははめ込み、微妙な調整が続き、

このように丸柱を傷つけることなく、ぴったりと丸柱に沿ってはめ込んでいきます。

お堂周囲にヒノキのラス板がはめ込まれます。下地材に使うのは勿体ないくらい良いヒノキです。

釘は耐久性を考慮して、すべてステンレスを使用しています。

こちらは脇仏壇の光付け作業です

今回床板に使われたのはトガという針葉樹です。全て1本の木から製材されています。

仏壇のケヤキの光沢。鏡のようです。

床板、床板はアリを切り、全て樫でがっちり固定されています。

今ではなかなか見ることのできない技です。

今週の絵手紙

今週の絵手紙第30週目

寺庭さんは茶道の難しい稽古のためしばらく絵手紙はお休みしていました。

 

最近ようやく再開したのです。

 

これでも、何度も書き直しました。それでこれ。

内側にへばりついているワカメみたいなのは鳳凰だそうです。

 

どこか、こだわりがあるのかどうか知りませんが、

結果、今週の絵手紙シリーズ始まって以来、最も摩訶不思議な絵となりました事をお詫びいたします。

抹茶を飲む茶碗には見えませんね。

 

人間、生まれた時から「物事をそのままに、ありのまま受け止める」力を持っています。仏教ではその力の事を「仏性」と呼びます。

しかし、色々な思い込みやこだわりによって覆われた私たちは、その生まれ持った仏性という素晴らしい力を秘めていながら気付かずに生きているのではないでしょうか。

もし、仏性の眼で見直せば、わざわざ「天目茶碗」と書かなくても、素直にそのままの姿をスラスラと描けたでしょう。

ということで、今週は反面教師の一枚でした!

 

観音堂屋根葺き~天井

瓦屋さんの作業はものすごく早いです。

皆様にご寄進いただいた瓦も上に載せられていきます。

ルーフィングを敷いてからあっという間の完成です。寒い中有り難うございました。

竹竿にカメラをくくってドローンまがいのワンショット。

屋根工事と同時進行で格天井(ごうてんじょう)の制作も進んでいました。

専用の足場を組んでから1mmもずれてはならない緊張の作業です。

材質は格は吉野檜、面は秋田杉です。

そして、絵馬がはめ込まれました。

旧観音堂の絵馬を京都の絵師さんに再現していただきました。

見上げると鮮やかな色彩が現れます。

天井の裏側はこんな感じになっています。

人が歩いてもビクともしない頑丈な天井です。

今週の絵手紙

今週の絵手紙第29週

Aさんから沢山の野菜と一緒に美味しいたくわん(たくあん)を頂きました。

頂戴したその晩は、深夜まで絵手紙を描いたそうです。

何枚も描き直した結果が今週の絵手紙となりました。

お味もそうですが、絵もなかなかの出来ではないでしょうか?Aさんの真心も現れているようです。